率直、消費者金融って嫌われてますよね。
先日も『『お金の取り立て』は誰の元にやってくるのかを考えれば、消費者金融なんて怖くない』って記事を書いたら、消費者金融が死ぬほど嫌いな人たちにいろいろと書かれた私。
まぁその気持ちはわからなくもありませんが、なぜ消費者金融ってそんなにも嫌われているのでしょうか?その理由をちょっと考えてみるとこんな感じなのかな…と(下記がその一覧)。
- 金利が法外に高いと思われている。
- 取り立てがエグいと思われている。
- 自己破産の元凶だと思われている。
- なんか社会的に許せない。
- 消費者金融とヤミ金を同じだと思っている。
他にも理由があれば是非、教えてください。
消費者金融はもっと評価されるべき
では、実際の消費者金融とはどんな存在なのか?これを説明するためにはまず、みなさんの中にある誤解を解くところからはじめなくてはいけません。
消費者金融とヤミ金は違う:
最大の勘違いはこれ。消費者金融とヤミ金を一緒だと勘違いしている方があまりにも多いことです。
これ、ちょっと知識がある方なら『そんなの常識だろ!』と思われるかもしれませんが、世の中的には同一視している方があまりにも多いんですよね。
事実、Yahoo! 知恵袋などで検索するとすぐに下記のような質問を見つけられるくらい。
CMとか見ていて常々疑問に思っていたのですが、プロミスとかって闇金なんですか?闇金って電柱とかに張ってある明らかに怪しそうなところなのかな・・・と思っていたのですが。
こんな風にヤミ金に対する悪い印象をそのまま消費者金融にぶつける方が少なくないので、消費者金融のイメージが一向に良くならない事情もあるように思います(詳しくは消費者金融とヤミ金の違いを解説したこちらの記事も)。
金利手数料ってそんなに高くない:
次に、消費者金融の金利手数料について…なんですが、これってそんなに高いものですか?
たとえば10万円以上借りた場合の金利は最大でもわずか18%。
仮に10万円を1年借りっぱなしにしたとしてもかかる手数料はわずか1万8,000円だけで、下記のように毎月、1万円ずつでも返済していれば金利はもっと少なくて済みます。
- 10万円を1年、借りっぱなしにした場合:11万8,000円
- 10万円を1万円+金利ずつ10回で返済:10万8,430円
さらに1ヶ月後にまるまる10万円を返済する場合だと、かかる金利はわずか1.5%分の1,500円だけ。
これが10万円を貸してもらえる「消費者金融へのお礼」とするなら、個人的には格安だなと感じますね。
友人から10万円を借りたら、こんな程度のお礼じゃ済みません(飲み代1回3,000円を払う&ずっとお礼する)。
取り立てはお金を返さない人のところに来る:
こう書くと『そうはいっても消費者金融の取り立てってイメージ悪いし、借金をしている人に怒鳴ったり、脅したりしてるんでしょ?そんなんクズじゃん!』と思われるかもしれませんが、取り立てはお金を返済しない人のところにやってくるもの。
- 借りたお金を返す人:返済を催促されることはない
- 借りたお金を返さない人:消費者金融による取り立てがある
期日までに正しくお金を返済すれば、お世話になることなど最初からありません。
暴力的な取り立てはありえない:
これに加えて消費者金融には金融庁による厳しい監視の目があるので、暴力的な取り立ては絶滅寸前。
1日の電話回数は3回までに制限され、夜8時以降は電話だろうが訪問だろうが取り立てできないなどの規制が存在するほどです。
映画やドラマで見る「金を返せないなら臓器を売れや!」といった脅迫や、ペンキで金返せと落書きされるような行為は絶対にないといえます。
- 間違い:お金を返さないと暴力的な取り立てがある
- 正解:お金を返さなくても暴力はありえない
詳しい取り立ての実情は下記記事を参考にどうぞ(ヤミ金や一部の街金などは、違法な取り立てをする場合があるのでこの限りではありません。前述のようにあくまでアコムやプロミスといった大手消費者金融の話です)。
消費者金融は自己破産されたら困る:
『消費者金融のせいで自己破産した!』という恨みを持ってる方もいらっしゃるかもしれませんが、消費者金融業者からしたら自己破産はとんでもない制度。
仮にお金を貸した相手に自己破産されてしまったら貸したお金が強制的に0円にされてしまうわけですから、恨むどころか消費者金融に申し訳ないと思うべきなのかもしれません(自己破産=あなたが誰かに貸したお金をチャラにされてしまうようなもの)。
- お金を借りた側:自己破産したのは消費者金融のせいだ!
- お金を貸した側:貸したお金が1円も戻ってこない理不尽
もちろんお金を返済できない人にお金を貸す行為は社会的に問題があるとは思います。しかし、それでも貸した側を恨むのはちょっと違う気がする私です。
社会的に消費者金融が許せない:
ここまで紹介した間違ったイメージに加え、社会的に消費者金融が許せない方も一定数いますが、これはまぁ、消費者金融にお世話になることがない裕福な層の方が多く持つ感情ですよね。
しかし、現実的にはその日を生き抜くためのお金に困っている方や、冷蔵庫やパソコンなど、生活必需品が壊れて困っている方だっているはず。
そういった方に対してでも消費者金融は保証人なし&無担保でお金を貸してくれる有り難いサービスなので、仮にこの世から消費者金融が消滅してしまうと困る方が続出してしまうんです(一般的な借り入れは不動産などの担保や連帯保証人を必要とする)。
- 消費者金融:担保不要&保証人不要でお金を借りられる
- 一般的な借入:不動産などの担保が必要&連帯保証人を探す必要あり
いわば社会のセーフティネットといっても過言ではない感じ。資産もなにもない人間が最後に頼る先が消費者金融なのです。
暴力的な取り立ては沈静化:
過去、テレビを賑わせたサラ金業者(消費者金融の旧名称)による暴力的な取り立ては、現在ではほぼ沈静化。
なにせ誰しもがスマートフォンを保有している状況下だと、暴力的な取り立てをした途端にTwitterやらFacebookやらに録音データを公開され、会社のイメージダウンに繋がってしまうだけだからです。
- 過去:暴力的な言葉を使っても録音される危険が少なかった
- 現在:暴力的な言葉を使えば即座に録音され、SNS上で晒される
それゆえ、消費者金融でも取り立てに使う言葉には十分に配慮中。昔のような東京湾に鎮めるぞとか、マグロ漁船に乗せるぞ的なものはもうないと思って問題ありません。
現在だとせいぜい「金返せゴルァ!」とか、「今から取り立てに行くかんな!」くらいが限界でしょう。
必要ないなら消費者金融は使うべきではない:
…と、ここまで消費者金融をフォローしてきましたが、使う必要性がないのにどんどん借金をするべきと言っているわけではありません。
当たり前ですが必要がないのであれば使う必要性は全くないため、困った時の最後の砦くらいに考えて貰えればと有り難いですね(下記は大手消費者金融の一例)。
返済計画をきちんと立ててから利用すれば怖いことなどひとつもありません。
消費者金融を怖がる落とし穴も:
それよりも個人的に一番、悲惨だな…と思うのは、消費者金融=怖いというイメージがあまりにも強すぎて、消費者金融よりもクレジットカード現金化や紹介屋を利用してしまう方が後を絶たない点。
そういった極めて非効率で違法に近いサービスを利用するくらいなら、大手消費者金融を最初に検討してほしいのです。
繰り返します。
お金に困ったら雑誌の裏や広告メールで届いた怪しい業者を利用するのではなく、テレビCMを流している消費者金融を使ってください。これを伝えたくて、冒頭の記事もこの記事も書いていますよ。
- クレジットカード現金化:
現金化業者の利用はクレジットカード規約違反。法律を遵守していない違法業者も多数存在するので、触らぬ神に祟りなしです。 - 紹介屋:
あなたの話を聞いて借りられそうなキャッシング業者を紹介するだけなのに法外な手数料を要求してきます。個人情報を取得されたら付きまとわられる可能性もあるのでご注意ください。 - 大手消費者金融:
金融庁監督の元、法律に則ってお金を貸してくれます。万が一、違法な取り立てをされたら金融庁に文句を言いましょう。金利上限も法律による設定があります。
以上、なぜ消費者金融は嫌われるのか?いざという時、保証人なしの無担保でお金を貸してくれることを、もっと評価されて良いと思う…でした。
この記事によってみなさんの中の消費者金融のイメージが、少しでも良くなりますように。
参考リンク:
プロミスやアコム、アイフルといった大手消費者金融を利用している人は日本国内にどのくらいいるのか?このあたりの数字に興味がある方は、下記記事もあわせてご覧ください。
驚くほどたくさんの方が消費者金融業者からお金を借りていることがわかります。